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NHK俳句を初めて観ました。松虫と鈴虫のお題で
入選した9俳句がなかなか良かったです。

選者は夏井いつき(59歳)さん。元中学校の国語の先生で
俳句に目覚めて、学校辞めて俳人になられたんですってね。

ゲストの江戸屋子猫さんの松虫と鈴虫のモノマネがお上手でした。

鈴虫の鳴き声は、りーんりーん。体の色は、黒色。

松虫の鳴き声は、ティッティリン。体の色は、やや赤みをおびた黒色。
チンチロリンと言われていますが、実際は、鈴虫の鳴き声より高く鋭く
ティッティリンと聞こえます。

私が観たこのNHK俳句は2016年8月26日午前1時45分から2時10分の再放送。

夏井いつきさんの鈴虫の一句

もう鳴らぬ 鈴虫振って やりましょか 

(感想)鈴虫は交尾を終えたので、鳴かなくなったのでしょうか。
「振って」まで鳴かせようというところに強引さを感じますが、
「やりましょか」という表現で、本気ではなく、
ふざけている感じがあって、好感が持てます。

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正岡子規の松虫の一句を鈴虫に変えると

人は寝て 籠の松虫 啼きいでぬ

人は寝て 籠の鈴虫啼きいでぬ

夏井いつきさんの解釈は、松虫の方は、
待っていた人が来なくて寂しい気持ちが現れているが、

鈴虫の方は、寝静まって、
これから鈴虫の声が聞こえるな、
楽しめる時間が来たなという期待がある。
NHK俳句

夏井いつきさんが選んだ俳句9選

1.松虫に 応ふ胎動 湯をゆらす 
長崎県佐世保市 矢野みさこ

(感想)お腹の赤ちゃんが松虫の鳴き声に反応して
動く様子がイメージできるステキな俳句です。
赤ちゃんは産まれてくる時をじっと待っているのでしょう。

2.鈴虫に 朽ちた畳の 匂いかな
福岡県豊前市 高野義信

(感想)この句は江戸屋子猫さんのお気に入りでした。
「朽ちた畳」の匂いってどんなんでしょう。
この句から寂しい秋の気配が伝わってきます。

3.美しき 平行線と 鈴虫と
愛媛県松山市 高木風華

(感想)すごい俳句です!感性がすごい。
鈴虫の音がサーと伸びていく感じが出ています。

4.鈴虫の こゑ水中を ゆくごとし
奈良県宇陀市 泉尾武則

(感想)江戸屋子猫さんは「平泳ぎのイメージ」が
浮かんだと言われていました。

言われてみればその通りと思ってしまいました。

5.鈴虫や 昔亜炭を 掘りし穴
岐阜県御嵩町 伊佐治秀一

(感想)夏井いつきさんは「亜炭をかつて掘った穴に今鈴虫が住みついている。
郷愁と労働がパッキングされている句」と言われていました。

「鈴虫や」の「や」で、鈴虫に対する愛情を感じます。
こんなところに住んでいるんだね、という驚きと可笑しさがあるような。

6.鈴虫の どんどん増えて 父の鬱
東京都世田谷区 小山良枝

(感想)「どんどん増えて」で急転して「父の鬱」と
ドーンと暗くなっているところがすごいです。
夏井いつきさんも同じようなことを言われていました。

7.鈴虫の 音の部品が 落ちてゐる
東京都世田谷区 牟礼鯨

(感想)音の部品、つまり羽のこと。
「部品」という表現、無機的な感性が良いです。

8.鈴虫や 総務部総務 世話係
埼玉県川越市 安藤靖二

(感想)この句は何を意味しているのか選者の夏井いつきさんと
ゲストの江戸屋子猫さんも不明のようでした。

江戸屋子猫さんの解釈は、総務部総務の
電話の呼び出し音が鈴虫の音というもの。

夏井いつきさんの解釈は、暇な?総務部総務のおじさんが
鈴虫の世話係もしているのでは、というもの。

私も夏木さんの解釈に賛成。

9.松虫や 0番線の お手洗い
栃木県宇都宮市 藤本一城

(感想)夏井さんによると、
「ローカル線用にあとからくっつけるのが0番線」
ということでした。

電車を待っているとき
0番線にお手洗いがあることに
松虫が鳴いて初めて気がついた、
そんな句なのでしょうか。

ローカル線の駅の寂しさが漂ってくるような・・

夏井いつきが選んだ3句

3席 9番 松虫や 0番線の お手洗い
2席 4番 鈴虫の こゑ水中を ゆくごとし
1席 3番 美しき 平行線と 鈴虫と

夏井いつきの季語道場

夏井いつきさんの俳句添削です。
これ、面白かったです。

元の俳句
「鳴きます」と 鈴虫の店 札を貼り

添削後
「鳴きます」と あり 鈴虫を 売る小店


江戸屋子猫さんの俳句も添削!

元の俳句
松虫の 草薫る鐘 もらい鳴き 

この俳句が出来たエピソードは、

「初めて松虫と出会った時のこと、暗い中、虫の声がする。
その中で草の匂い、松虫の声がちょうど鐘のように響いている。
それで私はついついこういう仕事をしているので(モノマネのこと)
もらい鳴き、いっしょに鳴いてしまったということ、そういうことでした。」

添削後
草匂う 鉦松虫に もらい鳴く

「鐘」だとお寺の鐘となり大きいので「鉦(かね)」に
「薫る」より「匂う」に
「鳴き」より「鳴く」に変更です。

俳句道場 今月の道場訓

観察して違いを見つけよう

「まさに(江戸屋)子猫さんがやっていることが俳人の鏡です!」
と夏井いつきさん。

「鳴きマネのためにずいぶん観察する」と江戸屋子猫さん。

なるほど、言葉をあれこれ いじくる前に、観察なんですねぇ。

ここでオバサマ、松虫か鈴虫で俳句作ろうと思いましたが、
なかなか出来ず・・断念です。